プードルの仔犬を飼った。くりくりの赤毛で、目もまん丸でとてもかわいい雄の犬だった。
 それをつれているだけで周囲から声をかけられることが増えた。可愛いわんちゃんですね、とか、犬好きなの? とか。どうでもいいけれど、それは素晴らしい一期一会。
 餌を与え、カットに出し、散歩に連れて行く。しつけなどしなかった。その必要はなかったのだ。ただ連れ歩くだけでよかった。かわいい犬を連れていれば、犬好きのいろいろな人から声をかけられることはわかっている。そして何より私が想いを寄せている犬飼いの彼に話しかけるきっかけになった。
 彼と結ばれた今、私は妊娠している。犬が邪魔で仕方ない。



End.
20130620




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